梧桐彰
書評:数の世界
梧桐です、クマはあまり好きではありません。
先日、ライフ/人間の科学シリーズ 「数の世界」(1973)という本を買いました。小学生のころに先生に図書室で教えてもらった本です。
今となっては古めかしく、特に情報工学分野は黎明期のためもう古書の類だが、個人的にはとても思い入れがある本なので購入しました。
装丁、写真、文体、全てにおいてとてもロマンがあります。

正直情報が古くて、特に情報工学の分野はIBMの大型計算機の説明くらいで、原子物理学が花形だったような時代の書き方です。しかしそれはもういいんです。

下は確率論のページ。なんとも言いがたいよさみがある。

数学史関係については古くならないので普通に面白いです。物理学の話も多いが、遠近法、メビウスの輪、トポロジーの話などは改めて読んでみるといろいろと理解が深まります。あとワンダーが深まります。ハヤカワのSFを読んでいる感覚が近い。クラインの壺とかロマンがある。

別に皆さんも買いましょうというような価値がある本ではないのですが、図書館かどこかで探してみてはと思う本です。
ではでは、梧桐でした。